ECサイト運営のいろは!業務内容や必要なことを解説

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「これからECサイトを運営することになったが、何から手をつけたらよいかわからない…。できるだけ失敗したくない…」とお悩みの方は多いのではないでしょうか?

今回の記事ではECサイト運営に必要な業務、スキル、よくある困りごとと対策などを解説していきます。
ECサイト運営で、ネットショップの責任者が通過する道や悩む点は共通しています。
この記事を読んでECサイト運営の大枠とツボを理解し、自信を持って日々のEC運営に繋げて頂ければ幸いです。

▼この記事はこんな人におすすめ

  • これからECサイトをはじめたい
  • 社内でEC担当になったが、知識や経験がない
  • ECサイト運営をはじめたが、初期段階で躓いている

ECサイトの運営とは?

自社のECサイト運営担当者になったら、まず最初にECの運営全体像を掴むことが大事です 普段みなさんがネットショッピングをする際に見えている仕事はごく一部。ショップ運営者は顧客の見えない管理業務も沢山こなしています。

シンプルにいうと、ECサイトを運営することは1つの企業を経営するのとほぼ同じです。
店舗の経営方針を定め、販売する商品を決め、マーケティングを行います。必要に応じてスタッフを採用します。売上管理、経理の仕事も行います。モノ・カネ・ヒトのマネジメントが学べるやりがいのある仕事です。 EC人材の不足は昨今顕著になっており、市場価値が上がっています。EC運営は、業務が多岐にわたる分、経営感覚を身につけられる仕事と言えるでしょう。

次の章からは、EC運営者が行う具体的な業務を説明していきます。

ECサイト運営に必要な対応事項・仕事内容

ECサイトの運営業務は大きくわけると「フロントエンド業務」と「バックエンド業務」に分けることができます。

フロントエンド、バックエンドとはITシステム開発の用語です。ユーザーが見ているWebサイトの見た目の部分の開発がフロントエンド。ユーザーからは見えない裏側のシステムをバックエンドと言います。エンジニアの職種もこのいずれかに分けられます。

転じて、ECサイトでのフロントエンド業務とは、サイト制作・MD・マーケティングの3つから構成されます。商品企画やECサイト制作、販促・プロモーションです。
バックエンド業務は、在庫管理から出荷、配送。そしてアフターサービス(問い合わせ対応)などが含まれます。分類は下記の表をご参照ください。

フロントエンド バックエンド
種類 企画系業務 管理系業務
業務内容 サイト制作・デザイン 商品登録、ページ更新
商品企画(MD) ささげ(撮影、採寸、原稿)
仕入れ(MD) 在庫管理
価格調整(MD) 顧客管理
在庫調整(MD) システム運用・保守
広告運用(マーケ) カスタマーサポート
SNS運用(マーケ) 検品、梱包
SEO対策(マーケ) 配送管理
経理

ここからは、それぞれの業務を詳細に見ていきましょう。

フロントエンド業務

<サイト制作>

サイト制作、デザイン
自社ECサイト全体の設計とデザイン業務です。どんなECサイトにしたいのか?お客様に届けたい価値は何か?使いやすい設計はどうすべきか?を企画し、デザインに実装します。テンプレートのECサイトであれば実作業も簡単にできるケースが増えています。複雑なデザインやコーディングは外注する場合もあります。

<MD>

商品企画
ECでもっとも重要な、売れる商品を企画する業務です。トレンドや季節感などを考慮し、ユーザーのニーズに沿った商品を企画、発掘しましょう。

仕入れ
ECショップ初心者であれば、仕入れ販売から始めるケースが多くあります。インターネットで何が売れているかを調査し、売れそうな商品を仕入れサイトなどから購入します。

価格調整
プライシング(Priciing)と言われる、商品の価格設定です。原価や販促費、手数料も加味した価格設定にすることで赤字になることを防ぎます。競合商品との価格差もチェックして、調整をしていきます。

在庫調整
商品がどのくらい売れるかを予測して、在庫を仕入れます。在庫調整を疎かにすると、在庫過多になり、在庫を維持するコストが増えます。また、在庫切れもユーザーからのクレームに繋がるので、在庫調整作業は初期のEC運営においては重要かつ難易度が高い業務です。

<マーケティング>

広告運用(マーケ)
自社サイトに集客するために、GoogleやFacebook、インスタグラムなどを活用した広告配信を行います。モールECの場合は、モールの集客力が高いため、モール内の検索連動型広告などに投資するケースが一般的です。

SNS運用(マーケ)
Facebook、インスタグラム、LINEなどのアカウントを作成し、運用を行います。商品のPRや店舗運営の様子などを発信することでファンを作っていくことが重要です。

SEO対策(マーケ)
Googleで自社商品のキーワードで検索した時に上位表示をする対策を行います。具体的にはサイト内の構造を変えたり、ブログ記事などでコンテンツマーケティングを行うなどの手法があります。

バックエンド業務

商品登録
EC運営で最も時間をかける業務の一つです。商品の写真と説明テキスト、商品の仕様や購入特典などを商品ページに入力していきます。商品点数が多いほど、お客様がサイト内に滞在していただく時間が増える傾向があります。

ささげ
商品の写真撮影、採寸、原稿の業務は頭文字をとって「ささげ業務」と呼ばれています。
商品ページを登録するために必須かつ売り上げを左右する重要な業務です。カメラマン、ライターを外注契約するなどして業務効率化とクオリティアップを図ることも求められます。

在庫管理
氏名、住所、メールアドレス、電話番号などの顧客情報をシステムで管理します。購入回数や前回の購入商品なども管理しておくと、セールをするときに特定の顧客のみに案内を送ることも可能です。

システム運用・保守
ECサイトのシステムに不具合が出た場合のメンテナンスを行います。モールECやクラウド型のECサイトであれば、プラットフォームやベンダー側でシステム対応をしてくれます。自社で運用・保守をしないといけないECサイトを利用する場合には、事前に外注先を探しておくとよいでしょう。

カスタマーサポート
商品を購入されたお客様からの質問や、返品・クレームなどの対応を行います。労力のかかる仕事ですが、手厚い対応をすることでファンを増やす業務でもあります。初期のECでは特にサポートの早さや丁寧さが重要でしょう。

検品、梱包
注文を受けた後に検品をし、梱包して発送を行います。倉庫を構えているネットショップもあれば、自宅やオフィスで検品・発送をしているネットショップもあります。検品を疎かにすると、商品到着後のクレームが増え、かえって手間や工数がかかります。

配送管理
注文受付した商品がきちんと配送完了されているかを管理します。

経理
入出金の管理、帳簿の管理を行うのもEC運営者の業務です。フロントエンド業務や日々の販売対応をしながら、経理事務の時間を確保することはなかなか難しいでしょう。クラウド会計ソフトやシステムを入れることで省力化していきましょう。

以上がECサイト運営者の主な業務です。この他にも事業計画の策定や販売戦略を考えるなど、対応業務が非常に幅広いのがECサイト運営の特徴です。
何をやらないか、何を外注するかを決めておくことで、コア業務に集中できるでしょう。

ECサイト運営に求められるスキル

ECサイトを運営するには幅広い業務を遂行する必要があることは、お分かりいただけたでしょうか?これらの業務を回すために必要なスキルは大きく5つに分けられます。

1. Webマーケティング

ECで売上を上げるための販促は、SEO(検索対策)・SNS・Web広告の3つのWebマーケティング施策に集約されます。具体的には、ECでの売上金額の目標を設定して、アクセス数、転換率、客単価のKPIをマーケティング施策で改善していきます。アクセスを増やす施策を考え実行する力、ROASやCTRなどの広告効果を分析し改善する力が求められます。EBマーケティングスキルは、初心者でも地道に経験を積んでいけば身につけられるスキルです。

2. UI/UX、クリエイティブ

サイト全体や商品ページのデザインと使いやすさは、ECサイトの根幹を成すものです。お客様にとって心地よいUI/UXを設計していくことが求められます。そのためには商品画像や商品ページのクリエイティブを設計・改善するスキルが重要です。フォトショップやイラストレーターなどのデザインツールが使えると、自分でできることが大幅に増えます。

3. 商品企画

EC運営者は新しい商品の開発や仕入れ商品を企画する力が求められます。なぜなら、同じ商品が永続的に売れる保証はどこにもないからです。「お客様がいま何を求めているのか」を徹底的に研究し、「今後どんな需要が出てくるのか」を予測していくことが必要です。海外で流行しているものや次のトレンドを調査し、商品に取り入れていく構想力を身につけると競争優位性が発揮できるでしょう。

4. カスタマーサポート

ECサイトでは顧客対応がすべての中心にあり、店舗運営をする上で最重要です。オンライン上で顧客の質問や要望に答える「接客」から、検品・配送・アフターフォローまでの対応があって初めてお客さんはショップのファンになります。

5. 情報システム

「IT知識が全くないから」と諦めてしまいがちですが、IT・情報システムの知見があるとEC運営にとても役立ちます。外部サービスとシステム連携したい、デザインをリニューアルしたい、受注・配送管理を改善したい、などのシステム周りの対応を外部に丸投げしているとノウハウが蓄積されません。自分たちのサイトは自分たちが一番知っていないといけません。

もちろん、これら5つのスキルが全てないとEC運営ができないわけではありません。実際にスキルを自慢できるレベルになるには長い年月がかかります。まずは基礎を理解して、最低限やるべきことを覚えていきましょう。

EC-CUBE公式アドバイザーが、ツール選びからサイト制作、マーケティング・セキュリティの領域までアドバイスいたします。ご相談窓口はこちら

ECサイトの運営・構築にかかる費用・価格

ネットショップを運営するには当然スキルだけでなく、費用もかかります。
ECサイトの構築から運営までには、さまざまな費用が発生します。一体どんな費用が発生するのでしょうか?下記にて説明していきます。

ASP、クラウドEC、サーバーなどのシステム関連費用

初期構築費用と毎月発生するランニング費用があります。ASPやEC構築システムによって料金体系が異なりますので、必ず年間でかかる費用は確認しましょう。費用は数万円〜数千万円と幅があります。

独自ドメインの取得、維持費用

「.com」「.net」などのネット上の住所にあたるドメインは初期登録料と年間更新料が発生します。年間1万円前後に収まりますので、それほど高額にはならないでしょう。

決済代行会社の契約料

決済代行会社は、EC事業者と決済機関を仲介し、契約手続きや入金管理などを代行してくれます。クレジットカードや銀行振り込み、電子マネーなど決済手段が増えるほどEC運営会社の手間がふえてしまいます。この手間をアウトソーシングできるのが決済代行会社です。初期費用、月額手数料、決済手数料がかかります。決済手数料は3〜10%程度が相場です。

Web広告配信費用

GoogleやSNS広告を配信する費用です。必ず発生する費用ではありません。主にクリック課金型とインプレッション課金型があります。広告や販促費は売上の●%という一定の金額内で利用することが無難でしょう。相場としては売上の10〜20%程度以内と言われています。

物流サービス費用

物流サービスを利用した際にかかる配送費用です。発送代行会社に物流を委託すると、送料の他に入庫費用、保管費用、梱包費用、システム利用料などが発生します。小規模なEC運営会社の場合は資金力の問題で継続的な利用が難しいでしょう。よって、この費用は考慮に入れなくても問題ありません。

上記以外にも、スタッフの人件費、外部コンサル会社への委託費などが発生する可能性があります。赤字経営にならないために損益計算書とバランスシートを管理して、短期と長期で収支を見ていくことが必要です。一方で、必要な投資は惜しまず、チャレンジする精神も大事にしましょう。

ECサイト運営でよくある困るポイント

EC運営で必要な業務、かかる費用はイメージできたでしょうか?ここからはECサイト運営でよくある困りごとを紹介していきます。

ECでの困りごとの多くは顧客対応を起点にしています。商品、配送などでお客様に不満がある場合に適切な対応が求められます。また、システムトラブルや過受注などで、お客様にご迷惑をおかけする出来事が起きてしまうこともあります。
10つの事例で原因と対策を見ていきましょう。

1.商品が指定した配達日に届かなかったケース

原因:
悪天候や交通状況などが理由で配達が遅延
配送業者とのコミュニケーションミス

対策:
配送が遅延するリスクがある時期は、サイトのトップページに配送遅延の告知を掲載する
指定配送業者側に遅延の原因がある場合に、業者側に問い合わせて協議する

2.商品の写真と実物が違ったケース

原因:
お客様の認識が違ったため
発送ミスが起きたため
商品画像と違う商品パッケージに変更になったため

対策:
発送ミスの場合は即座に無料で再出荷する
ECサイトに「商品パッケージは予告なく変更される可能性がある」旨を掲載

3.届いた商品に破損・汚損があったケース

原因:
配送中の事故やトラブル

対応:
理由は問わず、原則は返品・交換対応を行う
ただし、配送中の事故やトラブルの可能性もあるので、配送業者に問い合わせること

4.商品のサイズが合わなかったケース

原因:
お客様都合

対応:
お客様で送料負担していただき、返品・交換
身丈や身幅などの実寸サイズは商品ページに記載
実際にモデルが着用している写真も掲載

5.ショップのページにアクセスできないケース

原因:
サーバーダウン

対応:
サイトメンテナンスの告知をサイトトップに掲載
必要に応じてメルマガでも告知

6.セールイベントや商戦機に運営が回らなくなるケース

原因:
お客様の勘違い
メールによるコミュニケーションに齟齬がある

対策:
年末年始などの繁忙期だけ納期設定を変更する
一時的に梱包や出荷のスタッフを増やす

7.ギフトのラッピングやのしのイメージが違ったケース

原因:
悪天候や交通状況などが理由で配達が遅延
配送業者とのコミュニケーションミス

対策:
完成イメージの画像をお客様に送付する
サイト内にも完成イメージ写真を複数パターン掲載しておく

8.注文確認メールが届かないケース

原因:
送信エラーになっている
迷惑メールフォルダに入っている

対策:
迷惑メールフォルダの確認をよびかける
サイト内にも予めメールが届かないリスクを掲載しておく

9.注文内容にクーポンが適用されていないケース

原因:
お客間の勘違い
クーポン利用ルールのわかりづらさ

対策:
クーポン利用ルールの条件や具体例を商品ページなどに記載
クーポン適用に複雑な条件を設定しない

10.理不尽なクレームが収まらないケース

原因:
お客様都合

対策:
譲歩しないでお断りする
どうしても収まらない場合は弁護士に相談する

この他にもEC運営ではさまざまなトラブルが発生するリスクがあります。
近年では新型コロナの影響で、配送や入荷が大幅に遅れた商品を販売するECサイトが少なくありません。想定しえないトラブルが起きた時も、お客様第一で考えてスピーディーな対応を心がけましょう。

ECサイトの運営・構築ならEC-CUBE

ECサイトを安定的に運営し、継続的に売上を伸ばしていくためには、人の手による対応だけでは限界です。そこで、EC構築システム選びが重要になってきます。
システム選びのポイントはさまざまですが、よくある要望は下記の4点です。

  • できるだけ月額のコストを抑えたい
  • 必要な機能を随時追加していきたい
  • 海外のパッケージ製品ではなく、日本の商習慣に合ったシステムを使いたい
  • 受注管理や顧客管理のバックエンド業務を効率化したい

これらの課題を解決できる機能を兼ね備えているのがEC-CUBEです。
EC-CUBEは日本発EC構築パッケージとして、国産ならではの管理画面の使いやすさや、
規模やビジネスに応じた高いカスタマイズ性により継続的な店舗運営に貢献。
推定3万5千店舗以上もの店舗(当社調べ)でご利用いただいている、人気のロングセラーカートです。

EC-CUBEのメリット

  • ECサイト運営に必要な機能が標準実装!
  • 国産のECシステムで日本の流通にあわせた機能
  • 受発注や顧客管理などの運用業務の業務効率化ができる機能カスタマイズ可能
  • 月商1,000万円以上のサイトに一番選ばれている(※)
    ※ECマーケティング株式会社が行ったネットショップ動向調査結果

ECのその先へ。EC-CUBEでは競争優位性の高い独自プラットフォームの構築が可能です。

EC-CUBEのカスタマイズ性・拡張性は無限です。事業デザインに合わせて外部サービスや基幹システムと柔軟に連携し、やりたいことを追求した継続性の高いシステム構築が可能です。

また、オープンソースであるため、顧客・購買データや知財・権利を自社で保有でき、デジタル資産を核とした継続性の高い独自プラットフォームを構築することができます。徹底した情報公開方針のもと、絶えず変化するコンプライアンスニーズに応じたセキュリティ対策を実施できることも大きな特徴です。

運用コスト・業務負荷を削減し、競争優位性の高いシステムによって売上アップを目指したい事業者に、EC-CUBEは特におすすめです。

まとめ

この記事では、ECサイト運営の押さえておくべきポイントをお伝えしました。
「ネットショップをオープンしたいけど、運営が大変そう…」と不安を抱えている方は、実際にECサイトの運営をはじめてみれば意外と簡単にできてしまうこともあります。 頭で考えていても進まないので、ECサイトを触って、実際に受発注を経験すると多くのことが見えてきます。

「ひとりなので効率よくECサイトを運営したい」という方は、コストパフォーマンスとカスマイズ性の高いEC-CUBEをぜひ利用してみてください。

この記事を書いた人

株式会社イーシーキューブ

ECサイトを新しく立ち上げたい、ECサイトの運営について詳しく知りたい、そんな方にお役立ちする情報を分かりやすく解説し、発信しています。

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