EC販売とは?運営方法と開業のポイント

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ECサイトとは

ECサイトとは、EC(Electric Commerce=電子商取引)を使って、インターネット上でモノやサービスを取引する、ウェブサイトの事を指します。ECは商品在庫や設備投資をほとんど必要としないため、初期費用を抑えて低リスクで始められる事業です。

日本にECモールが登場した1990年代後半から2000年代頃は、0からウェブサイトを制作しなけばならず、HTMLやCSSのスキルが無いとECは難しいとされてきました。しかし、近年ではWebやITの知識がない人でもはじめやすいように、クラウド版やパッケージ化されたECサイト構築システムが主流になっています。

また、スマートフォンの普及により、消費者と事業者双方へのECサイト利用が大きく促進されました。2021年現在では、EC購入者の50%以上がPCではなくスマートフォン経由で買い物をします。それに合わせて、事業者はスマホウェブやスマホアプリに最適化されたECサイトを作るようになりました。

「これからECで開業したい、でも専門知識や経験がない」という方でも、スマホ1台でコーディング不要、簡単にECサイトをはじめることができる時代です。

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ECサイトがもたらすメリット

物販分野の国内EC市場は、2019年から2020年にかけて20%以上の成長率で拡大しました。2020年以降、新型コロナウイルスの影響で外出自粛、非接触が推奨されたことで、ECマーケットは過去に類を見ないほど飛躍的な成長を遂げたのです。市場が拡大しているということは、消費者と事業者の双方にメリットが大きいという事が証明された結果になります。それぞれ、どのようなメリットがあるか、比較しながら解説していきたいと思います。

消費者にもたらすメリット

時間と労力の節約

消費者にとってECサイトの最大のメリットは、時間と労力の節約です。これまで消費者は、近くの商店やスーパー、百貨店などに営業時間内に足を運んでいました。ECサイトでは時間と場所に捉われず買い物ができ、商品の比較検討もPCやスマートフォン1台で完結します。

2017年にNTTグループの情報総合通信研究所が調査した結果によると、ECでの買い物は、1年で最大274時間(約12日間)の時短になることが分かりました。当然、この時間に加えて、見えない労力やストレスが発生しています。売り場で商品を探す苦労や、狙っていたお買い得商品が店舗に行ったら買えなかった時の後悔など、誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。これらを解消できるのがオンラインショッピングです。

多様な決済手段

多様な決済手段があることも、消費者にとって大きなメリットです。「この商品がセール中なので買いたい。でも、いまは現金が足りない」「買い物で貯めたポイントを消費したいが、実店舗では使えない」といった不便さを感じたことは少なくないと思います。

ECサイトでは、クレジットカードをはじめ、キャッシュレス決済、ポイント払いなどの決済手段が多岐にわたることも特徴です。2021年現在、後払い決済が世界的に広がりを見せています。「現金で今買えないモノ」が購入できるようになったことで、若年層でこれまでクレジットカードを持てなかった方、商品が手元に届いてから決済をしたいという方の悩みも、解決できるようになってきています。

実店舗で買えないモノが購入できる

実店舗でしか買えない商品がたる一方で、ECでのみしか買えない商品も多く存在しています。例えば大手ファッションブランドのEC限定販売品や、実店舗を持たない小売店やブランドによる販売商品です。
他にも、ふるさと納税の寄付はECサイト上で手続きでき、実店舗では販売しないような全国各地の名産品を選ぶことができるようになりました。さらに、eBayやAlibabaなどの越境ECサイトでは、日本の小売店では手に入らない海外商品を、手軽に購入することができます。

商品の配送や受取がラク

ECで購入した商品は、自宅や指定場所に配送をしてくれます。かつて、オンラインショッピングの大きなネックは「配送から受取までに時間がかかること」でした。しかし、現在では「Amazon Prime」や楽天の「あす楽」など、当日〜翌日配達対応が可能なEC店舗も増加。物流業者や地域によっては、配送の時間指定ができるようになり、商品を確実に早く受け取れるようになってきています。置き配や、コンビニ受取など、自宅不在時に配送完了ができるサービスも続々と登場しています。

「家電・家具や飲料などの、大型荷物は送料が高い」という消費者の不満があります。これに対しても、主要ECモールや大手ECサイトでは、「○円以上購入で送料無料」という消費者が購入しやすい料金設定をしているところがほとんどです。

事業者にもたらすメリット

地域を問わず販売できる

事業者側の最大のメリットは、販売地域の制約を取り払うことができる点です。これまでは地元の狭い商圏で営業をしていたお店が、ECサイトを通じて全国の消費者に対して販売をすることができます。越境ECサイトでは、世界中のユーザーから注文を受けることも可能です。

かつては配送料コストが非常に高く、事業者の利益を圧迫していました。輸送手段の発展により、徐々に配送費の削減改善ができてきています。AmazonのFBAなどドロップシッピングモデルを使えば、事業者の手を介さずに、販売者倉庫から消費者へダイレクトに発送することも可能です。

間接コストを削減できる

実店舗を出店するときに発生する間接コストを、EC化することで大きく削減することができます。たとえば、リアル店舗の出店時には物件の契約費用が莫大にかかります。毎月のランニング費用として、物件賃料、各種保険料、水光熱代、スタッフ人件費、スタッフ関連の諸経費などもかかり、売上が軌道に乗るまで赤字経営になることもしばしば。

一方で、EC店舗では、実店舗物件が不要なため、間接コストを削減できます。梱包や配送スタッフは必要ですが、繁忙期や閑散期だけ人材を採用するなど変動費にすることもできるでしょう。低単価商品や市場に出回っていない新規商品を試験的に販売するのであれば、実店舗出店のリスクは非常に大きく、ECサイトでの出店が費用対効果は高いと言えます。

詳細な顧客情報が取得できる

事業者がデータベースにて、サイト訪問者や購入者のデータを取得できることも、ECの大きなメリットです。実店舗では得られなかったユーザーの年齢・住所・電話番号・購買履歴などが取得、管理できます。入手できたデータを、販売促進やカスタマーサポートに役立てることにより、新規顧客の獲得・リピーター育成がしやすくなります。

ECサイトによっては、どんなユーザーがどのページをどのくらい見ているかなども分かるため、商品ページの企画や改善にも役立ちます。実店舗ではそのようなデータが得にくいため、論理ではなく感覚に基づいた改善が必要になり、効果検証もしにくいです。

販促・マーケティングの手間とコストが抑えられる

数あるECサイトの中からお客様に選んでいただくことは簡単ではありません。インターネットで商品を検索をしたり、SNSや広告を経由して、貴社のサイトに訪問します。実店舗でも販促やマーケティングのキャンペーンを企画し、チラシやWebサイトを制作する手間やコストがかかるはずです。

楽天市場・Amazon・Yahooショッピングなどのモール型ECでは、巨大なモール全体で販促活動を行うため、自社での手間やコストを削減できます。モールECのページは、SEOでも上位に表示されやすく、新規顧客を獲得しやすくなります。自社ECサイトでも、消費者がSNSでシェアをしたりクチコミを広めることで、本来かかる販促コストをかけずに、新しい顧客を獲得できる可能性が大いにあります。

また、ECプラットフォームによっては、閲覧数が少ない商品、転換率が低い商品、広告効果が低い商品なども特定ができるため、売れにくい商品を早期に検知し、無駄な在庫や原価を抑えることができます。

撤退がスムーズにできる

事業者にとって、新しい事業がうまくいかないことは当然あります。ECサイトは構築も撤退もスムーズに行える利点があります。商品在庫を抱えすぎなければ、倉庫などの設備の契約もありません。固定費がほとんど発生しないため、撤退の意思決定をしてから完了をするまでのリードタイムが短いと言えるでしょう。参入しやすく撤退しやすい点で、多くの事業者がチャレンジしやすいサービスです。

ECサイトの種類

ここまでで、ECサイトに多くのメリットがあることは理解頂けたかと思います。続いてECサイトの種類を解説していきます。ここでは、ECサイトの種類・形態を大きく7つに分けて紹介します。

概要
自社販売 自社オリジナルのドメインで、サイトを運営する形態 ビックカメラ、アルペン、無印良品
ECモール オンラインショッピングモール内に店舗が出店する形態 楽天市場、Amazon、Yahooショッピング
OMO(オムニチャネル) 実店舗+ECサイトで、シームレスな事業運営を行う ユニクロ、ワークマン、しまむら
越境EC 海外のメーカーや店舗が、国内外の消費者に販売を行う eBay、Tmall、AliExpress、SHEIN
BtoB 対企業取引をメインで行う アスクル、モノタロウ
DtoC メーカーやブランドから直接、消費者との間で取引を行う ファッション、食料品ジャンルのECサイトなど
CtoC 消費者間で取引を行う メルカリ、ヤフオク

1.自社販売

自社独自のドメインでECサイトを運営する形態です。自社EC、自社サイトとも呼ばれます。自社販売のECサイトは、カスタマイズが自由にでき、柔軟性が高いのが特徴です。モール型ECと違い、事前審査や書類提出などもないため、ASPやパッケージを利用すれば最短1週間程度でショップオープンできます。デメリットとしては、集客を自社で行わなければいけないこと、ネームブランドがないと売れるまでに時間がかかる点が挙げられます。

2.ECモール

国内では、楽天市場・Amazon・Yahooショッピング・auモールなどに代表されるショッピングモール型ECです。巨大なモールの中に事業者が出店をします。大企業の集客力を借りる事ができるのが大きなメリットです。ECモールには既存のファン層や固定客がついているため、出店直後から売上をつくることも比較的容易です。販売手数料、システム利用料、広告費などの経費がかかる点や、モールの仕様やルールに合わせた店舗運営をしなければいけない事がデメリットと言えます。

3.OMO(オムニチャネル)

OMOとは “Online mergs with offline” の略で、「オンラインとオフラインの融合」を意味し、オンライン(EC)とオフライン(実店舗)の垣根を超えたマーケティングの考え方を指します。「オムニチャネル」もほぼ同義です。

たとえば、近年では「店舗で商品を体験し、ECサイトで決済する」といった消費行動が増えています。実店舗を「在庫を持たないショールーム」として使うメーカーや、商品の受け取り場所として自宅と店舗が選べるブランドなどです。デリバリーサービスもその1種で、実店舗とデリバリー事業を併用することで、オンラインとオフラインそれぞれの顧客ニーズを満たすことに成功しています。大手アパレルブランドなど多店舗展開する企業が取り入れているECの売り方です。

4.越境EC

▼令和2年 日本・米国・中国3ヵ国の越境EC市場規模

越境EC購入額 伸び率
日本 3,416億円 7.6%
米国 1兆7,108億円 9.9%
中国 4兆2,617億円 16.3%

参照:令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)|経済産業省

越境ECとは、日本国内から海外へ、または海外から国内へ向けて商品を販売するECの事業モデルです。海外のECモール出店、代行販売などいくつかのパターンで海外取引を行います。グローバルで見ると、AmazonやTmallなどの巨大プラットフォーム、eBayやWalmartなどが代表例です。日本よりも中国や米国は高い成長率を遂げています。

個人事業主や小規模会社でも、在庫リスクを抑えて越境ECに参入できるため、成長性の高いビジネスとして注目されています。送料・関税が割高、配送期間が長い、品質担保がしづらいなどのデメリットもありますが、中国や東南アジアなどで生産された安価な部品素材、商品を購入する事業者・一般消費者は増えて続けていくと予想されます。

5.BtoB

▼BtoB-EC 市場規模の推移

参照:令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)|経済産業省

オンラインショッピングと聞くと、BtoCの物販のイメージが強いかもしれませんが、市場規模や年次成長率は圧倒的にBtoBサイトの方が大きいのをご存知でしょうか?

現在、世界規模でのDX(デジタルトランスフォーメーション)、働き方改革の推進が求められています。SaaS型のクラウドサービスや、写真や動画などのコンテンツ販売などが急速に拡大。モノタロウなどの建築や製造業向けのEC発展、アスクルなどバックオフィス備品発注のEC化も加速も顕著です。

BtoB向けサイトでは、見積書や領収書の発行、大量発注、銀行振込決済など企業間取引の商習慣に合わせてサイト構築や機能が必要です。

6.DtoC

DtoCとは "Direct to Consumer" の略で、メーカーやブランドが卸業者や小売店を介さずに、消費者に直接商品を販売して届けるビジネスモデルのことを指します。従来はメーカーと消費者の間に介在する事業者が多く、利益が低下しまったり、最終的な販売データや在庫状況が把握できていませんでした。広告やマーケティング施策を打っても、どのくらい販売に結びついたか分からないという課題もありました。

DtoCモデルでは、間接コストの削減ができ、より安価でスピーディーに消費者に商品を届けられます。消費者と直接コミュニケーションが取れるため、顧客エンゲージメントを高めることでブランディング強化もしやすくなります。ECサイト自体は一般的な小売店のサイトとほぼ変わりません。
今後もグローバル展開するアパレルや化粧品ブランドなどを中心に、D2CモデルのECが急速に浸透してくることが予想されます。

7.BtoB

▼国内CtoC-EC推定市場規模

2019年 2020年 伸び率
CtoC-EC 1兆7,407億円 1兆9,586億円 12.5%

参照:令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)|経済産業省

消費者間で取引をするモデルのECの代表例としてはフリマアプリのメルカリ、ヤフオクなどです。2021年は2兆円を超える市場に成長が見込まれています。CtoCプラットフォームを利用すれば、販売者はサイト構築や初期設定ほぼ不要で、ECをはじめられます。販売した商品ごとに手数料を支払う必要があったり、商品ごとに在庫を縦積みしづらいというデメリットがありますが、EC初心者でも短期的に売上をつくりやすく、自社サイトやECモールよりも導入ハードルが低いと言えます。

フリマアプリは10-20代の若年層も多く利用している点が他ECとの違いです。事業者(店舗)として出店する事も可能で、ECサイト立ち上げ前のテストマーケティングの場として利用するのも1つの選択肢でしょう。

ECサイトの運営方法

ECサイトは立ち上げることがゴールではなく、日々の商品登録や受発注業務などの運用・改善をし続ける事が重要です。ここではECサイトを運営していく方法として、必要な業務を説明していきます。

ささげ

商品の写真撮影、採寸、原稿の業務は頭文字をとって「ささげ業務」と呼ばれています。商品ページを登録するために必須かつ売り上げを左右する重要な業務です。カメラマン、ライターを外注契約するなどして業務効率化とクオリティアップを図ることも求められます。

商品登録

EC運営で最も時間をかける業務の一つです。商品の写真と説明テキスト、商品の仕様や購入特典などを商品ページに入力していきます。商品点数が多いほど、お客様がサイト内に滞在していただく時間が増える傾向があります。

販促・マーケティング

ECサイト立ち上げ直後は、なかなか商品が売れません。そこでセールイベントやキャンペーンの実施を考えたり、販促施策として広告運・SNS運用、動画マーケティング、オウンドメディアでの情報発信、インフルエンサー起用などを検討・実行したりしなければいけません。実際に売れた商品や購入者の分析をして、次のキャンペーンや販促施策に活かしていきます。

検品、梱包

注文を受けた後に検品をし、梱包して発送を行います。倉庫を構えているネットショップもあれば、自宅やオフィスで検品・発送をしているネットショップもあります。検品を疎かにすると、商品到着後のクレームが増え、かえって手間や工数がかかります。

配送管理

注文受付した商品が入金後に、きちんと発送完了されているかを管理します。受注が増えすぎて発送に時間がかかるケースや、天候などを理由に配送網がパンクしてしまうケースが多々あります。配送遅延は購入者の主要クレーム要因の1つです。配送管理を疎かにしないように、システムで一元管理することが重要です。

カスタマーサポート

商品を購入されたお客様からの質問や、返品・クレームなどの対応を行います。労力のかかる仕事ですが、手厚い対応をすることでファンを増やす業務でもあります。初期のECでは特にサポートの早さや丁寧さが重要になってきます。

顧客管理

氏名、住所、メールアドレス、電話番号などの顧客情報をシステムで管理します。購入回数や前回の購入商品なども管理しておくと、セールをするときに特定の顧客のみに案内を送ることも可能です。

入出金管理

入出金の管理、帳簿の管理を行うのもEC運営者の業務です。フロントエンド業務や日々の販売対応をしながら、経理事務の時間を確保することはなかなか難しいものです。販売管理がしやすいことも、ECシステム選びの1つのポイントです。

システム運用・保守

ECサイトのシステムに不具合が出た場合のメンテナンスを行います。モールECやクラウド型のECサイトであれば、プラットフォームやベンダー側でシステム対応をしてくれます。自社で運用・保守をしないといけないECサイトを利用する場合には、事前に情報システム担当を雇用するか、外注先を探しておくことが望ましいでしょう。

以上がECサイト運営方法を知るために必要な業務です。この他にも事業計画の策定や販売戦略など、EC担当の対応業務は幅広く運営方法に正解はありません。とはいえ、失敗しないためのポイントは共通しています。次の章では、ECサイトを開業するまでの手順とポイントを解説していきます。

ECサイトを開業するまでの手順、ポイント

1.予算と納期を決める

ECサイトをはじめるために、予算をいくら使えるのか、いつまでにオープンしたいのかを決めましょう。個人事業主やノウハウがない小規模会社は予算をできるだけ抑えたい、かつ、手っ取り早く始めたいのが本音かと思います。その場合は、BASEやEC-CUBEなどの初期費用無料のクラウドECを使うのが無難です。

予算も数百万円規模で確保できており、納期も数ヶ月以上の余裕があればパッケージ版ECシステムを選定するか、フルスクラッチで開発するのも選択肢の1つです。

2.運用業務にかかる時間や手間を見積もる

ネットショップは「できるだけ綺麗にデザインされ、できるだけ使いやすく、売れやすい設計にしたい」と誰もが考えるかと思います。そのためには開業をするまでに開発、デザイン、商品企画、バックヤード整備などやることが盛り沢山です。ショップオープン後にも、サイトの更新や顧客対応業務が発生します。こうした運用業務ひとつひとつに対して、誰がどのくらいの時間で対応できそうか、試算しましょう。たとえば1日の売上が20件あったとして、受注対応と発送対応をするだけで手一杯になってしまうと、サイトのメンテナンスや販促施策を考える余裕ができません。この時点で、アシスタント採用、外注などを検討しておくことで、後がスムーズになります。

3.サイトのデザインイメージを決める

どんなデザインのECサイトにしたいかを、他社サイトを参考に決めましょう。具体的に制作したいサイトが見つかると、そのサイトを構築しているシステムと同じシステムを利用したり、ソースコードを真似たりと、イメージに近づける方法が見えてきます。EC-CUBE導入事例ページにオリジナリティにとんだECサイト事例が多く掲載されていますので、ぜひ参考にしてみてください。

EC-CUBE導入事例ページ

4.プラットフォームを決める

サイトのイメージが決まったら、プラットフォームを選定します。大きな分かれ道としては、自社サイトを制作するか、ECモールに出店するかです。前者の場合は、ASPかパッケージを利用してサイト構築を行うことになります。EC構築システムもさまざまな製品がありますので、ベンダーや同業他社におすすめのシステムを聞いてみるのがよいでしょう。

EC-CUBEでは、サイト立ち上げからマーケティング・セキュリティ領域のご相談まで、パートナーやサービスの選定・依頼方法をEC-CUBEアドバイザーがアドバイスします。EC-CUBEをご検討中の方はもちろん、他社との比較材料にしたい方も歓迎です。事前予約の個別オンライン対応でご相談ください。

EC-CUBEアドバイザー

5.販売する商品を決め、仕入れ・開発する

次に、販売したい商品を決めましょう。「販売したい商品はあるが、どうやって安く調達すればよいのか分からない」「自社で開発する能力もツテもない」と壁にぶつかる方も多いのではないでしょうか。実際のところ、ネットショップの多くは「仕入れ」販売をしています。仕入れのメリットは、商品の自社開発が不要、在庫を保有しなくて済む点です。仕入れ先は大きく3種類に分かれます。

  • メーカー(国内、海外)
  • 問屋(実店舗、ネット)
  • 商社(総合商社、専門商社)

近年では、越境ECサイトなどを通じて、格安で商品仕入れが可能になりました。海外から仕入れた商品を、自社ブランドでOEM販売するケースも多くあります。自社の予算とスピード感、品質のバランスを取りながら、調達方法を決めていきましょう。

6.決済と配送方法を決める

出店形態が決まったら、次に決済方法を登録します。ネットショッピングでの主な決済の種類には下記があります。

  • クレジットカード決済
  • ID決済
  • 代金引換
  • 銀行振込
  • コンビニ後払い
  • ポイント払い

決済手段は多ければ多いほど、ユーザーの利便性は上がります。クレジットカード決済が依然として主流になっていますが、諸事情でカードを保有できないユーザーにも配慮した決済方法の準備は必須です。

配送に関して、日本国内の配送は、日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便の3社で9割以上のシェアを占めています。配送方法は「メール便」と「郵便・宅急便」の2種類に大きく分けることができます。
小型商品の配送に向いている各社サービスを比較は下記を参照してください。

ネットショップ開業のステップ③:販売する商品と仕入れ方法を決める

7.販売価格、売上計画を立てる

販売する商品が決まったら、価格を設定しましょう。一般的には、仕入れ原価に販管費や経費分を上乗せして、商品単体で利益が出るようにします。しかし、この計算方法だと、競合他社の商品よりも高額になり、価格の優位性が出せないことがあります。そのため、利益率は低いものの、新規のお客様にまず購入してもらいやすい「入口商品」をつくるのも1つの手です。リピーターに購入してもらえるような商品も陳列し、年間の売上計画を立てましょう。

年間での大まかな利益予測が見えれば、システム費や人件費などの検討しやすくなります。もちろん、販売開始してみると、想定した計画から大きく乖離することもよくあります。早く軌道修正をするのが重要です。資金が底を突かないよう、売上計画はブラッシュアップをし続けていきましょう。

まとめ

この記事ではEC販売とは何か、運営方法や開業の手順を解説してきました。どんなECサイトを作るかで頭が一杯になってしまう方が多くいらっしゃいますが、大事なのは開業後の運営体制や改善スピードです。実際に経営をはじめてみないと分からないことがほとんどなので、早くスモールスタートして、運営の肌感を身につけ、徐々にサイトを大きくしていくことが大事です。

この記事を書いた人

株式会社イーシーキューブ

ECサイトを新しく立ち上げたい、ECサイトの運営について詳しく知りたい、そんな方にお役立ちする情報を分かりやすく解説し、発信しています。

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