目的を伝えないと、B2B ECサイトのシステム導入は失敗する

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当たり前のこと書くな・・・と怒られそうですね。

でも、実際にシステム構築を行っていると、

  • 目的がそもそも曖昧
  • 目的を達成するための目標が設定/共有されていない
  • 手段の話(カスタマイズポイント)ばかりで、目的が不明

というシーンをよく見かけます。

1.目的がそもそも曖昧

B2BのECサイト導入の目的は、大きく3つに分かれます。

  1. 新規顧客を開拓したい
  2. 既存顧客からの売上を拡大したい
  3. 業務効率(営業事務、受発注、物流など)を上げたい

そして、それぞれの目的によって設定される目標も、その目標達成のために取るべき手段(カスタマイズポイント)も変わってきます。

もちろん、上記全てを実現したい、という思いがある場合もあります。
しかし、全てを同じ優先順位で、とは考えてはいないはずです。

EC-CUBEは柔軟なカスタマイズが出来ますので、ついつい色々な要望を出してしまいがちで、そのこと自体は悪いことではありません。しかし、自社の目的に沿った要望なのか、あるいは、その優先順位はどれくらいなのかを抑えておかないと、開発コストが膨大に膨れ上がっていきます。

まずは、自社の目的、つまりは、解決したい課題(=理想と現実のギャップ)が何なのかを明らかにすることが大事ですね。B2B ECサイトの導入は、手段でしかありませんので。

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2.目的を達成するための目標が設定/共有されていない

目的を明確にした上で、次にすべきはその目的を達成するための目標を決めることですね。例えば、売上1000万円/月や営業総利益(粗利)100万円/月、事務作業の8時間/週削減などのKGIを使うことが多いでしょう。もちろん、KGIを達成するためのKPIに落とし込むことも必要です。アクセス数、CV数・率、滞在時間などかもしれませんし、一受注あたりの必要な作業時間、などのプロセス時間でも構いません。

この設定を開発ベンダーと共有しておくことで、常に立ち返るべき指針が出来て、システム開発ベンダーからもよりよい提案を受けられるでしょう。極端な話、もし発注側が、「売上をあげたいんです」と伝えた場合、システム開発会社は「ああ、そうですか」程度にしか聞いていない場合があります。しかし、「現状の売り上げが100万円/月で、それを150万円/月」に上げたいのです」と説明すると、そのギャップである50万円を埋めるためにどうするか、というムードにお互いなるのではないでしょうか。

3.手段の話(カスタマイズポイント)ばかりで、目的が不明

ここまで読んでいただければ、目的の目標の設定と共有が大事であることはなんとなくご理解いただけかと思います。

しかし現実には、カスタマイズポイントを列挙して、カスタマイズ費用にいくらかかるか、という観点のみでシステムベンダーを選んでいる企業もあります。もちろん、コストは重要ですし、自社で目的や目標を全てを考慮した上でカスタマイズのみを依頼する場合もあるでしょう。しかし、目的や目標を伝えることのデメリットは少ないはずです。カスタマイズを行った上で、目標通りの成果が得られたのか、目標通りではないとすれば、さらに何を改善していけばよいのかのPDCAを回していくことが大事ですよね。選んだパートナーとの関係は、カスタマイズを終えてからがスタートと言っても過言ではありません。カスタマイズ内容のコストベースではなく、自社と長く付き合いながら、PDCAを一緒に回してくれるのか、そういった観点でのベンダー選びも大事ですね。

自社のビジネスの成功を目指して、ぜひ目的と目標の共有をしていきましょう!

この記事を書いた人

柴田 達真

富士通研究所に入社後、2001年システムインテグレータである株式会社アイディーエスに参画。ROIの出るシステム構築をモットーとし、数多くのシステム企画・提案を手がける。現在はEC CUBE B2Bに特化したサービスを提供。

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